microsolor’s blog

狭小住宅に補助金無しの2kWhの太陽電池を乗せた時のブログです

No.4 太陽光パネルを設置する屋根の向きと角度について

はじめに
太陽光発電システムのだいたいの導入金額がわかったら、そもそも狭小住宅の屋根に太陽光パネルを載せて発電できるかを検討する必要があります。
なお狭小住宅なので搭載できる太陽光パネルの容量は1.5KWから2KWちょいくらいだと思います。

 

 

確認方法
狭小住宅ならではの全くダメなパターンもあるので、Googleマップを使って確認してみましょう。

・そもそも日陰
Googleマップで自分の家の住所を入れて、航空写真にして拡大して見てください。
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ここでもし自分家の屋根が、他の建物の日陰になっていたらさすがにアウトです。
窓に光が差し込まなくても、屋根に太陽光が当たっていれば発電可能です。

・近くに電柱や大きな木がある。(屋根に影がかかる)
昔の電池はパネルの一部に少し影がかかっただけでも、途端に発電量が落ちるものがあったようです。今の太陽電池は、一部が影になっても発電量が落ちないように回路が工夫されていますが、家よりも高い木が近くにある場合などは、当然発電量が落ちてしまいます。電柱やアンテナなどの多少の陰であれば今は問題無いそうです。

・北流れ
屋根が北流れの屋根には、太陽光パネルは設置できないとされています。太陽とパネルの角度が正対した時が効率が最大で、角度が付くと徐々に発電量が落ちてきて、真北の場合は発電量が半減してしまいます。
でも狭小住宅に設置する場合は、”半分も発電する”と考えても良いと思います。

 

屋根の角度はある方が有利
もちろん南側が有利なのですが、屋根は角度がある方が有利です。太陽光発電システムは南側に45度に向けた時が一番効率が良いと言われていますが、住宅の場合はそんな急な屋根はあまりありません。普通なら三寸勾配か6寸勾配で、実家の場合は、わざわざ南北屋根にして、屋根の勾配を大きくして、南側に太陽光パネルを乗せました。この場合、ほぼカタログ通りの100%の最大発電量となりました。
狭小住宅の場合は、北側斜線の関係で、東西屋根とか寄棟とか、北流れが多いと思います。道路斜線の影響で屋根の角度もきついかもしれませんが、太陽光パネルの場合は角度がきつい方が有利です。

 

東西設置の方が効率が良い
じつは東西屋根の方が効率が良いって研究もあるようです。理由は、東西の場合は太陽の高度が下がっているので、屋根の角度がきつい方が沢山発電できるんです。それに太陽光パネルは温度が25℃を超えると効率が下がってきます。夏場に太陽に正対させると真昼なら60℃以上になってしまいます。春秋でも50℃くらいにはなってしまい効率が落ちますが、東西設置なら入射角度があるので、太陽光パネルの温度上昇が抑えらえます。

 

北しかない
じゃあ北側が全くダメなのかと言えば、実はそうとも言えません。要は太陽との角度が問題なんです。太陽光が当たっていれば効率は落ちますが発電はします。もしかしたら夏だけ発電になるかもしれません。
昔は少しでも影がパネルに落ちると発電できなかったので、一部でも北側設置はNGでしたが、今は効率が落ちるだけです。自己責任となりますが、例えば効率が50%に落ちても、北側に角度の緩い屋根があるなら、パネルの値段は安いので、乗せておくと言うのはありだと思います。
いまの太陽光パネルは表面処理で角度がある程度ついても効率良く発電できるようになっているものもあります。

壁面設置
壁面やバルコニーに設置する事も考えつきますが、これはやめた方が良いようです。強度の問題が心配になるのと、太陽の反射が下を向きます。なのでご近所とトラブルになる可能性が多くなります。反対側に家がある様なら、もう少し軽くて、反射の少ないパネルが開発されるのを待つ必要が有りそうです。

  

反射の問題
太陽光パネルが太陽光を反射してまぶしいとクレームが来る場合があるそうです。
南の場合は問題ありませんが、その他の方角では太陽との関係によって、反射光がお隣さんの窓を直撃する可能性があります。こればかりは難しいのですが、鏡を置いて確認するようです。ただし狭小住宅の場合は、臨家が近いので、反射しても隣の屋根になるので、あまり問題は起きにくいのではないかと思います。
(これからクレームが来るかもしれません)
 

狭小住宅の場合
そもそも屋根面積が少なく、システムにおけるパネルの値段は安いので、コントローラも余るだろうし、北側の反射が気にならない様なら、北側に乗せておいても良いかもしれません。(夏だけになるかもしれませんが、夏の昼間に発電量が増えるものエコだと思うんですね。)

 

現状
マイクロソーラーを設置した屋根は、南東(60度)ー北西(120度)の向きで、傾斜角は南東(5/10勾配=26度)と北西(8/10勾配=38度)の二面にそれぞれ285Wの太陽光パネルを4枚づつ、計2.27KW搭載しています。

今回も、もともと南東屋根しか使えないので、1.5KWも乗れば十分と思っていましたが、施工メーカと長州産業からは、南東ー北西の二面振り分けで2.27KWを提案され契約しました。

 一日中快晴だった、4月21日の発電結果を見ると、北西側もちゃんと機能していて、一日の総発電量が13.0KWhとなっています。

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良く見ると確かにピーク(といっても一時間平均)は、1.6kWh なので70%ですが、その分朝早くから夕方まで長く発電できるようで、トータルとしては意外と、良く発電しているようです。東南面なので、11時に最大電力を発生するようです。

過去に2回ほど、太陽光発電システムの導入を検討したことがありましたが、北西側の屋根には載せられないので、断られたり、蓄電池を進められたり、断られたりして導入を断念していましたが、意外と粘って発電するようです。

 

まとめ
角度のきつい真北の片流れの屋根を除いては、屋根の向きも形状も進化した太陽電池パネルでは、あまり問題はなさそうです。太陽電池パネルの値段は今後も下がって行くので、狭小住宅の場合は、コントローラが許す限り、乗せられるところがあれば乗せて行くで良いと思います。
ただ、複数の屋根に振り分ける場合は、配線が別になったりするため、配線費用や工事費用が若干高くなることになります。

 

おわりに
Google Mapの航空写真を見ると、近所のどの家が太陽電池パネルを乗せているか判ります。こうしてみると全部の住宅の屋根に付けたいくらいですね。
これから、実際の発電量の統計をとって行きますので、夏至の最大電力チャレンジや冬の午後に北西側のパネルの発電量がどの程度になるかをレポートします。

 

つづく