microsolor’s blog

狭小住宅に補助金無しの2kWhの太陽電池を乗せた時のブログです

No.3 太陽電池パネルの搭載容量について

はじめに
どのくらい太陽光パネルを積んだらいいのか悩みますね。売電を考えるとできるだけ沢山積みたい所ですが、狭小住宅にはそもそも大きなパネルは積めません。今回はそんな悩みを解決します。

 

一人が使う電力
マイクロソーラーの最終目的は、将来的に蓄電池を積んで発電した電力を自家消費することですが、一人が使う電力は1KWの太陽光パネルがあれば生成できます。

なので二人なら2KW、三人なら3KW、四人なら4KWとなります。

実家の4KW南側設置の結果を見ると、4KWで年間発電量>消費量となっていて、三人家族で3KWあればほぼ100%まかなえる発電結果になっています。
今回のマイクロソーラーの場合は、10年後の家族構成を二人と想定しているので、2KWあれば十分なのです。これなら狭小住宅にも乗るサイズです。

 

勿体ない
無理してパネルをたくさん積むと、その分電気の基本料金も上がります。普通の家庭なら40Aから50A契約だと思いますが、発電量に合わせる必要があるので、太陽光パネルを5.0KW以上載せるのであれば、契約電力を上げる必要が出てきます。つまり基本料金が上がります。

東京電力の場合の月額基本料は
 40A 〃 1,144円00銭
 50A 〃 1,430円00銭 
 60A 〃 1,716円00銭

となっているので、40A契約だったのなら 月額572円、50A契約なら286円の増加になります。年額なら 40A契約から6、864円、50A契約なら3、432円です。
せっかく太陽光発電システムを導入したのに、なんだが毎月の金額が増えてるとさみしいですね。

 

初期費用が上がる
当然ですが太陽光パネル(モジュール)を多く積むと、その分導入費用も上がります。国産の太陽光パネルの値段は1KW=10万円程度なので、1KW増えると10万円上がっていきます。
また4.0KWを超えるとパワコンも一つ上のクラスが必要になっちゃうので導入金額がさらに上がります。


ちなみにマイクロソーラーが導入した長洲産業の場合は、
4.4KWのコントローラ メーカー希望小売価格 本体価格 ¥350,000+消費税
5.5KWのコントローラ メーカー希望小売価格 本体価格 ¥445,000+消費税

となっています。
実際にはコントローラーが定価で販売されることはありませんが、平均的な住宅用太陽光発電システムの搭載量は、4.0KWが売れ筋なので、コントローラーの値段も安く、5.5KWの方が10万円くらい高くなってしまいます。

 

故障の可能性が増える
機器が増えると当然故障の頻度も増えます。モジュール単体の故障確率が同じなら、太陽電池パネルの場合は面積に比例するので、

 4.0KWと5.0KWでは、1.25倍

 2.27KWと5.0KWでは、2倍以上

の故障率になってしまいます。故障の可能性から言っても、無理せず必要量を積むのが良さそうです。

 

売電収入について
10年間はFIT(固定買取制度)を使ってで余った電力を売る感じなのですが、2021年のFIT制度売電価格は1kWhあたり19円ですが、卒FIT後の売電価格は高くても8.5円程度です。10年後の売電価格を予想することは難しいのですが、恐らくさらに下がるでしょう。8円で50Aの基本料金と19円の120kWh分を毎月払うには、200kWhの売電が必要になりますが、狭小住宅では難しでしょう。また悪天候や梅雨の事を考えたら、完全自立にするには、50kWhの蓄電池が必要になっちゃいます。

 

おわりに
お得な太陽電池パネルの容量は、

 10年後の家族の人数 ☓ 1KW

 ただし5.0KW以下

です。

またFIT終了後余らせてしまうので、2.0〜4.0KW位が丁度良いと思います。狭小住宅なら2KWぐらいが丁度よさそうです。

10年後(卒FIT後)に蓄電池を購入して自家消費に切り替えるとしても、10年後の家族構成を考えて人数分だけ積めば良いと思います。

 

つづく