microsolor’s blog

狭小住宅に補助金無しの2kWhの太陽電池を乗せた時のブログです

No.7 マイクロソーラーは投資では無く支出をおさえるもの

はじめに
導入を決断する前にあまりにリフォーム業者から”お得じゃないから止めろ”、”雨が漏るかも”、”躯体に良くない”等言われて、かなり弱気になっていました。
狭小住宅の太陽光発電システム(マイクロソーラー)は、投資では無く、将来の支出を抑えるためなんです。
ですが周りにはなかなか理解されませんでした。 

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町でみつけてたマイクロソーラー

投資として考えると
マイクロソーラー単体で考えた場合、売電収入だけでは投資としては成立しません。
以下にシミュレーションをしてみました。
前提条件

  • マイクロソーラー 2KW 投資額80万円
  • 昼間は不在なので発電した全量を売電できた場合で考えます。
  • 年間発電量 2,000KWh
  • FIT期間中 売電単価 19円/KWh
  • FIT期間後 売電単価 8円/KWh

シミュレーション

FIT期間(10年間)中の売電収入

 2,000KWh✖19円✖10年 = 380,000円

FIT期間後の投資回収期間

 (800、000ー380、000)÷2,000÷8=26.35年

投資回収期間
 10+26.25=36.25年


たしかに、リフォーム業者の言う通りで、売電収入だけでは、生きている間に投資額は回収できそうにありません。単結晶シリコンの太陽光パネルの寿命は30年以上あると言われているので、最終的に元を取ることは可能かも知れませんが・・・孫の代ですね。 

ちなみに、2019年に実家に設置した4KWの太陽光発電システムのシミュレーション結果は以下となります。

  • シャープ太陽光発電システム 4KW 投資額 120万円
  •  年間発電量 5,000KWh
  • FIT期間中 売電単価 26円/KWh(2019年度単価)

シミュレーション

FIT期間中の売電収入

 5,000KWh✖26円✖10年 =1, 300,000円

となり、FIT期間中に投資額(120万円)が十分回収できます。
実家の場合は10年後にこの資金を使って、オール電化+蓄電池にする計画となっています。


もし100万円でリフォームするなら
太陽光発電システムを除くと以下のようなメニューがあります。
1.オール電化
分かっているんです。エコキュートとIHでオール電化にすることが金額的には一番お得なことは。
2.省エネリフォーム
リフォーム業者的には、間接的に省エネでお得になるお風呂のリフォームや窓や壁、床の断熱工事や床暖房を導入してもらった方が、儲かることでしょう。確かに生活は快適にはなりますが、省エネの結果として費用を抑える事にはなるので、効果を正しく評価することは難しいと思います。
また、住宅全体としてみるとそれぞれ数%なので、”元を取った”と実感できる程ではないと思います。
3.蓄電池
蓄電池の容量は10KWh以上は必要です。2021年は一番安いテスラのPOWERWALL2でも、本体価格が99万円なので、工事費を入れると150万円程にしないとリフォーム業者としては利益をだせません。
蓄電池の容量を少なくすれば100万円を切る価格のものもあるかもしれませんが、残念ながら日本の平均的な消費電力を考えても10KWh以下では役不足です。
4.エネファーム(ガス発電)
金額も高く、場所も取り、音も出るのでそもそも狭小住宅には向きません。


しかし、使い方を工夫したりお得なプランを利用しているだけで、現実的には都市部で個人でエネルギーを発生させることが出来るのは太陽光発電システムだけです。

 

マイクロソーラーの思想
マイクロソーラーの基本思想は、自分が使った分は自分でなんとかするだと思っています。それが結果的に省エネとなって家計にも効いてくるのですが、それは2の次です。

あまりにお金の話ばかりして、マイクロソーラの導入を止めるか迷っていたら、”未来の地球環境の為じゃなかったの”って家族に言われてしまいました。そうだった。それもあった。

十年後にまた、100万円貯まっていたら、安くなった蓄電池を買って”ほぼ自立”を目指します。


ちなみにマイクロソーラーと言うのは、定着はしていませんが、太陽光パネルにパワーコンディショナーを組み込んで、1KW程度の太陽光パネルを搭載するシステムを指すようです。このブログとは少し定義が違っています。このブログのマイクロソーラーは狭小住宅に頑張って乗せた太陽光発電システムを略して狭小太陽光=マイクロソーラーとしています。
太陽光パネルにパワーコンディショナーを組み込んでしまうシステムは価格も高く寿命も短いので、もう直ぐ消えると思います。(もう消えている?)

  

ストレスの軽減(心の余裕)
マイクロソーラ崇高な理念とは別に、導入を決定した理由は他にあります。
月々の電気代を忘れる事ができます。
マイクロソーラーを導入すると、昼間の消費量が減り、昼間の余った分を売電できれば、月々の支出が抑えられるんです。

消費量と発電量が拮抗すれば、

  • 今月の電気代が上がったので省エネしなくちゃ
  • 給料やボーナスが減ったらどうしよう
  • エアコン我慢しよう
  • 再エネ賦課金を払いたくない

等の電気に関する日々の悩みから解放されます。(または軽減されます。)
心の価値は測ることが難しいのですが、売電価格は毎月確認できます。

 

おまけに
マイクロソーラ単体で投資を回収するには、もっとシステム価格を抑える必要があります。もう少し待てばもう少し安くなりそうですが、そろそろ限界です。

No.2にもある通り、現状の最安値は4KWで100万、2KWで80万程になります。

microsolor.hatenablog.com

たとえパネル自体の価格が今後半分の5万円/KWになっても、システムの導入費用は4KWで20万安い 80万、2KWで10万円安い70万ですがそろそろ限界では無いかと思います。
将来的に導入したい気持ちがあるなら、FIT制度がある時に導入してしまった方が良いと思います。

 

おわりに
マイクロソーラーを設置すると、月々の支出は抑えられます。これもSDGESつて言うのかな?
(エコとかシニカルとか流行りで言っている人に聞きたい。最低限自宅に太陽光発電システムはついているのかと。)
先ずはできるとこから始めようよ。お得だけじゃなくて。

マイクロソーラ単体では売電収入だけでは投資を回収することができませんが、もうすでにオール電化住宅だったり、合わせてオール電化にするななら、もっと早く回収できます。これはまたの機会に。

つづく